
Curtain choise -- カーテン選び 常識の“ウソ”(Page 02)
どうなの機能性カーテン。『遮光カーテン』の暗闇。
先日、二世帯住宅に移られるというお母様がご来店になり、店内を一巡して第一声。「遮光カーテンで是非、コーディネートしてください」(驚!)
窓が大きく、「せっかく息子が孝行で造ってくれる和室の畳が焼けるのが忍びない・・・」とのこと。「でも奥さま、普通のカーテンでも充分ですョ」とやんわり私・・・。「いえ、息子が揃えてくれるダイニングセットも日焼けするし、やっぱり遮光率100%のものの方が99%のものより良いんですか?」と、さらに熱を帯びご理解頂けない様子。
さて困った・・・私は一考を計じ、この言葉を丁寧に発した。「親孝行な良い息子さんですネ。でも『遮光』はほとんどの外光をシャットアウトしてしまうので、日中は電灯を灯さない限り、可愛いお孫さんのお顔も見えないですョ。何より1日中日光を浴びないのも不健康なものじゃないですか?」と。「お孫さんの顔」のくだりで、やっとその奥さまが『魔術』から開放されたのが分かりました。機能ばかりが先行して、使い道のPRが少ないようですネ。でもどうしても「日中に睡眠を取りたい」という方には良い商品ですョ。
オーダーカーテンなのに生地を継いでいるのはおかしいじゃないの?(怒)
「オーダーカーテンなのに生地を継いでいるのはおかしいじゃないの?(怒)」と、今まで1間(約180cm)の窓に『既製カーテン』をお使いになっていたお客様から言われた事が有ります。『オーダーカーテン』の生地は一般的に100cm巾(はば)、137cm巾、150cm巾のものが多く、織物メーカーには反物の状態で保管してあるわけです。その反物を必要な分を裁ってカーテンに仕立てるのです。つまり、反物の幅以上の大きな窓は生地を継がなければ作れません。
いわゆる『既製カーテン』の場合は、150cm巾の生地を100cm巾のカーテンになるように、1.5倍使いで方開き1枚ずつを200cmの窓用に作ります。そのため巾継ぎなしのヨコ使いの生地(生地巾200cm、300cm)を使う事はよくありますが・・・。
幅の広い窓のカーテンを作る場合は、図のように反物を継いで仕立てます。『仕立てた幅=A』が『実際に吊った時の幅=B』の何倍か?で『○倍使い』という呼び方をします。この場合は『2倍使い』が正解! 一般に厚手カーテンは『2倍使い』が主流ですが、生地に応じてそれ以上の場合もあります。
『ダブルシェード』ってカッコ良さもダブルかい?
最近、上下昇降の『ダブルシェード』(メーカーによってはツインシェード)をご希望のお客様が増えています。モデルルームやインテリア雑誌などでさかんに提案されているからでしょうか? でも決める前にチョットご忠告! 基本的にはワイドが90cm位、が150cm位までの小窓向きかと考えています。つまり、大きな窓、掃出し窓に使うと問題がありそうです。
特にレースですが、まず降ろした時にコードの取り付け部分に力が掛かり破れやすい! レースは洗濯の頻度が高いですよね。取り外しも大変ですが、取り付けは大きな窓ですと途方に暮れるかも・・・。また外から見るとコードが幾本も見えてあまりカッコ良いとは・・・。それに窓を空けて風を通すとき、下部のウェイトバーが揺れて窓に当たり、「カチン、カチン・・・」うるさくありませんか?
そんな訳で、当店では積極的にお勧めしていません。以前「どうしても」と言うことでお買い上げ頂いたお客様いわく、「いちいちシェードを上げないと外へ出られないのって面倒臭い」だそうです。それには気がつきませんでした。ゴメンナサイ(ハァ・・・)。